今週のお題「試験の思い出」
大学受験のとき、私は大阪に住んでいた。
大阪に馴染めず、絶対に大阪から出たかったので東京の私立を受験した。
高校生の私にとって、大学受験は将来の全てだった。全てがかかっていた。これに失敗したら人生終わると本気で思っていた。
大学で出会える人もサークルの選択肢と就職のうまく行きやすさも全てが決まってしまうと思って緊張しすぎた。
試験当日の朝、会場の最寄り駅に着いた頃急激に具合が悪くなった。
熱っぽく頭がぼーっとするし寒気もする。
それでもとりあえず会場へタクシーで向かった。
今だったらコロナを疑い受験することも叶わないかもしれないから私はラッキーだったと思う。
学校に連絡していたのですぐに係りの人が声をかけてくれて、荷物を持ってくれて、保健室まで案内してくれた。
ベッドに寝かされ毛布をかけられ、目を閉じて深呼吸するとなんだか冷静になれた。
ダメでも死ぬわけではないし、今こんな状態ならダメ元だと思えた。
試験は試験会場で受けなければならなかったが、保健室のおかげで吹っ切れて、落ち着いて試験を無事受けることができた。
そして終わった後は嘘のように元気になっていた。
試験の手応えはちょっとだけあった。
試験の結果は埼玉の中学の友達とカラオケをしていた時、ガラケーで見た。
ガラケーの小さな画面に桜が咲いていた🌸
嬉しくてその場で母に電話したことをよく覚えている。
あの時保健室で助けてくれた先生に憧れて、保健室の先生になる勉強を始めたりはしなかったが、無事に入学してから挨拶に行った。
先生は覚えていなかったけど、感謝を伝えられてよかった。
今思えば大学受験は全てじゃない。
何事もなるようにしかならない。
私が緊張しようがしまいが、それまでの受験準備から受かるかどうかは決まっていたし、落ちたからと言って大阪から出られないわけでもなかった。
でも、大学に受かったからこそ自分に自信もついたし楽しく学生生活を過ごせた。
今は資格試験に落ちまくっているので、あの時みたいに本気で頑張らなければ。
熱は出したくないけれど。